恋する顧客開拓が会社を磨く


様々なBtoB企業の営業・マーケティングを支援し、自分でもいくつかの事業立ち上げを経験する中で、顧客開拓の難しさと重要性を痛感する。

よくあるのが企業規模や従業員数、業種業界などを軸に企業や人を分類し、そこに営業・マーケティング施策を仕掛けていく流れだけど、最近はそれらを包括するものとして、“いいな”と思える『いい会社か』を基準にすると良い気がしている。

いい会社、という基準

『いい会社』とは、例えば、Web制作会社にとってはWebサイトが既にいい会社や、採用の支援サービスを提供している会社にとっては、既にいい採用をしている会社を指す。

そうした会社は、その領域に対して過去にヒト・モノ・カネを投資し、社内で重要だと認識されており、結果として、今回も新しい製品・サービスを導入する可能性が高い。

一方、よくあるのがWebサイトがいまいちな会社や、採用がいまいちな会社にアプローチしてしまうこと。

上記の図の取り組みレベルが低い会社は、その領域にヒト・モノ・カネの投資を過去に行っておらず、社内でも重要だと認識しておらず(もしくは、重要だと正しく認識できておらず)、結果として、いまいちなWebサイトやいまいちな採用になっている可能性が高い。そうした会社は表面的には課題が多く見えるけれど、新しい製品・サービスを導入する可能性は今回も低い。

実際、前職でマーケティング支援サービスを営業していたときも、いまいちなマーケティングをしている会社に提案すると、コンペ後に結局やらないことになったり、決裁までに時間がかかったり、プロジェクトが始まってからも社内の協力が得られない、などの特徴があった。

いい会社が顧客になると起きること

逆に、プロジェクトが成立しやすく、大きな成果が出せたのは、相談をもらったときに「あれ、これウチの出番ないのでは・・?」というぐらい“いいマーケティング”をしていた会社。

それらの会社との取引には以下のような特徴があった。

・マーケティングに対する社内での重要度が高い
・既に一定以上の投資を行い、成果が出ている
・次に取り組むことのスコープが明確になっている
・プロジェクト開始まで、およびプロジェクト開始後の実行スピードが早い
・それらのプロセスを実行するコミュニケーションプロセスや体制が存在する

結果として、

・ものすごく成果が出る
・影響力のある事例になる
・顧客満足度が高くなり、継続率が上がり、LTVが高くなる
・最先端のトライを多数できるので、自社サービスが大きくブラッシュアップされる

そして、なによりプロジェクトが楽しく、前向きな気持ちで取り組むことができるので、自分やチームのパフォーマンスが上がる、という正の循環が作られていた。

“いいな”と思える会社

そして、おそらく“いい会社”は自分たちの主観的な判断であることが大切。主観的に“いいな”と自然と思える顧客でこそ、創造性が高まり、より深く貢献できる。

既にいい会社にアプローチするのは、一見、直感に反するし、とても主観的な基準だけど、お客さんに貢献し、自分たちもたくさん学べ、そこには“共に成長できる関係”が生まれる。

そうした関係が一つずつ作られるごとに、経営や事業は加速し、ますます多くの顧客に貢献できるようになっていく。

「あれ、これウチの出番ないのでは・・?」とヒヨることなく、自信を持った顧客開拓をしていきたい。