ブログ運営を見直したら
書きたい記事が溢れ出るようになった


いままでMediumでバラバラと記事を書いていたのを、ブログを立ち上げて、本格的に運営するにあたり、ブログタイトルで「メタゲーム」と謳っているので、日々ちゃんと記事を書くのはもちろん、メタな視点に立って、ちゃんと記事が書かれていくシステムを作ろうと考えた。

課題:オウンドメディアは段々更新されなくなる

前職で他社のオウンドメディアのコンサルをしていた時に「このキーワードで上位表示を狙いましょう」、「まだ誰も書いていない、この切り口で記事を書きましょう」などと提案していたけど、同じような視点でいざ自社メディアで書こうとすると、「筆が乗らない・・」となって、あまり更新できなかった(苦笑)。

今回も普通に立ち上げてしまうと、「忙しくて更新できない・・」、「良いネタが浮かばない・・」などと言って、結局、更新を止めそうだったのでブログ運営を新しい観点で捉え直してみた。

具体的には、以下の5つのSTEPで整理すると記事を自然と生産していけることがわかった。

STEP1:自分の感情が動くような目的を定める
STEP2:実現したい目標とToDoを定める
STEP3:いい記事が生まれるフローを過去の経験から見つける
STEP4:きっかけとなる刺激を見つける
STEP5:記事が書きたくなるデザインにする

一つずつ詳しく説明したい。

STEP1:自分の感情が動く目的を定める

当たり前といえば当たり前なのだけど、物事を進めるにはエネルギーが必要で、エネルギーの「エンジン」が上手く回っていないと、物事はスムーズに進んでいかない。よくある月◯◯万PVやリード獲得◯◯件だけでモチベーションが湧く人はそれで良いと思うけど、多くの人はもうちょっと情緒的な、いわゆる想いや実現したいことなど、感情が動く目的を定めるのが良いと思う。

個人的には、「より多くの人が幸せになれる物事の捉え方」があると信じていて、それをできるだけたくさんの人に広げることで才能を発揮できる人、幸せになる人が増えると思っているので、『人類の潜在能力の発揮レベルを次の次元に進める』という目的を持ってやっている。

そして、この文章を枕元に起き、寝る前に読み返すことでブログ運営のモチベーションは日々高まる一方である。

STEP2:実現したい目標とToDoを定める

STEP:1で設定した目的を実現するために達成したい目標を定めていく。

このブログの場合は、PV数以外にも「◯◯なことが起きる」、「◯◯さんに読んでもらえるようになる」などのいくつかの目標を設定していて、それぞれについてKPIツリーを作り、具体的なToDoにまで落とし込んでいる。ここはやりながら変わっていくので、頭の整理と抜け漏れ防止的に適切な強度でやっている。

STEP3:いい記事が生まれるフローを過去の経験から見つける

昨年の頭からMediumで書いている中で、自分でも納得がいって、好きな記事と、いま読み返すと力みを感じ、あまり好きではない記事があり、継続的に書けている時期とそうでない時期があった。

それぞれの記事や時期を振り返ってみて、自分の場合は、

・思い付いたことを人に話して、刺さったらそのまま話した通りに書くと読まれる記事になりやすい
 ※3万PVぐらいいったこの記事とか
・大半の記事がある特定の人(仮にAさん)との会話がきっかけで生まれている
 ※この記事とか、この記事とか

逆に、

・人に話した時に熱量を持って滑らかに話せない内容は、記事にしてもあまり読まれない
・誰かに話すプロセスを通さず、いきなりPCに向かって書き始めても、ほとんどが完成することなくお蔵入りしてしまう(Mediumに下書き記事が10個ぐらいある・・・

などの特徴がわかった。
そこでPCに向かって記事を書き始める前に必ず「人に話す」ことにしている。

STEP4:きっかけとなる刺激を見つける

GoogleカレンダーとAmazonの購入履歴を見直して、テニスに関する書籍と、数学・生物学・社会心理学領域の書籍を読んでいる時に良いアイディアを思い付いているというパターンを発見した。

自分が心地よく感じる刺激に触れていることがアイデアに直結するらしい。新しい刺激という意味では、海外旅行や出張などの後も筆が乗ることが多かった。

STEP5:記事を書きたくなるデザインにする

デザインの観点から、記事を書きたくなるようにブログのテーマを作ってもらった。

会社や事業もそうだけど、ブログを書くのも、究極はその人の自己表現だと思う。自分が書いていく上で気持ちの良いフォントや行間、色合いなどがあって、そこから外れると、どうしても滑らかに記事を作っていけない。

これについては、デザインの完成版を反映した後、また詳しく記事で説明したい。

「くりりんのメタゲーム」の記事作成プロセス

上記の気付きをもとに以下のようなプロセスを組み立てた。

・アイディアのきっかけとなるAさんと様々な議題で週2回は打ち合わせ
・テニスに関係する書籍と数学、生物学、社会心理学領域の書籍を持ち歩く

・記事のネタや骨子を思い付いたら、共同創業者の村上さんに話してみる
・村上さんの反応が良かったら、想定読者である経営者・事業責任者との打ち合わせで話してみる

・ここまで進むと、アイデアが研ぎ澄まされ、熱を帯びてくるのでその勢いを使って一気に書く
・下書き段階で村上さんに読んでもらい、フィードバックをもらう
・フィードバックを反映して、記事を公開

・ここまで来ると、記事の内容を人に話したくて仕方がないのと、経営者・事業責任者と話すと次のアイディアが生まれるので、Discussionフォームを設置

このプロセスに身を委ねていれば、特にエネルギーを振り絞ることなく、継続的に記事が生まれていく。

僕個人が極端なまでのメタゲーム主義者だし、システム思考論者だから、このシステムを作って、そこに身を委ねていること自体が興奮するのだけど、会社や個人によって、しっくり来るやり方はそれこそ会社や人の数だけあると思う(このあたりは「天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々」を読むと創作プロセスの千差万別感を感じられて面白い)。

SEOキーワードや更新本数、リード獲得数“だけ”を目標にしていると多くの会社や人が途中で挫折するので、自社や自分の内面を見つめながら、いかに自然とコンテンツが生み出される状態を作るか、を考えることをお勧めする(名付けて、Motivation driven オウンドメディア運営!)。

最後に村上春樹が語った有名な執筆プロセスのインタビューを引用したい(考える人 2010年 08月号から)。

− どうしてペースを守ることが大事なんでしょう。

村上:どうしてだろう、よくわからない。とにかく自分をペースに乗せてしまうこと。自分を習慣の動物にしてしまうこと。一日十枚書くと決めたら、何があろうと十枚書く。それはもう『羊をめぐる冒険』のときからあまり変わらないですね。決めたらやる。弱音ははかない、愚痴は言わない、言い訳はしない。なんか体育会系だな(笑)。

今僕がそう言うと「偉いですね」と感心してくれる人がけっこういますけど、昔はそんなこと言ったら真剣にばかにされましたよね。そんなの芸術家じゃないって。芸術家というのは気が向いたら書いて、気が向かなきゃ書かない。そんなタイムレコーダーを押すような書き方ではろくなものはできない。原稿なんて締め切りがきてから書くものだとか、しょっちゅう言われてました。

でも僕はそうは思わなかった。世界中のみんながなんと言おうと、僕が感じていることのほうがきっと正しいと思っていた。だからどう思われようと、自分のペースを一切崩さなかった。早寝早起きして、毎日十キロ走って、一日十枚書き続けた。ばかみたいに。結局それが正しかったんだと、いまでもそう思いますよ、ほんとうに。まわりの言うことなんて聞くもんじゃないです。

※執筆にあたり協力してくれたアルコ取締役の黒須さん、サイルの村上一歩に感謝します。

上記のようなプロセスの整理を何社かにやったところ好評だったので、メディア運用体制を最適化するファシリテーションをしています。興味がある方はこちらからご連絡ください。